(朝)米国市場は大幅反発 ダウ平均とS&P500が史上最高値を更新 日本市場は米国株高を受けて上昇か

09-20 作者マネックス証券

【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 42,025.19  △522.09 (9/19)
NASDAQ: 18,013.98  △440.68 (9/19)

1.概況

米国市場はFRB(米連邦準備制度理事会)による大幅利下げが米景気を支えるとの見方が強まったことで大幅反発となり、ダウ平均とS&P500株価指数が史上最高値を更新しました。469ドル高でスタートしたダウ平均は直後に601ドル高まで上昇した後伸び悩むと328ドル高まで上げ幅を縮めましたが、午後に入って持ち直すと一時は657ドル高まで上昇しました。その後伸び悩むとやや上げ幅を縮めましたが、引き続き大幅高で推移すると結局522ドル高の42,025ドルと3日ぶりに反発し、9月16日に付けた史上最高値(41,622ドル)を更新して取引を終えています。また、S&P500株価指数も95ポイント高の5,713ポイントと反発し、7月16日に付けた史上最高値(5,667ポイント)を更新しています。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も440ポイント高の18,013ポイントと反発となっています。

2.経済指標等

先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比1万2000件減の21万9000件となり市場予想以上に改善しました。9月の米フィラデルフィア連銀製造業景況指数も1.7と前月から上昇し市場予想を上回りました。8月の米景気先行指標総合指数も前月比0.2%低下しましたが市場予想を上回っています。一方で8月の米中古住宅販売件数は年率換算で前月比2.5%減の386万戸となり市場予想を下回りました。4-6月期の米経常収支の赤字額は前期比10.7%増の2668億ドルとなっています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が上げ、情報技術が3%高となったほか、一般消費財・サービスも2%以上上昇しました。また、コミュニケーション・サービスも2%近く上げ、資本財・サービスと素材、エネルギー、金融も1%以上上昇しています。一方で公益事業と生活必需品、不動産の3業種が下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではセールスフォース[CRM]とキャタピラー[CAT]が5%を超える上昇となったほか、ゴールドマン・サックス[GS]も4%近く上げました。アップル[AAPL]も3%を上回る上昇となり、アメリカン・エキスプレス[AXP]とダウ[DOW]も2%以上上げています。一方でコカコーラ[KO]とプロクター・アンド・ギャンブル[PG]、ウォルマート[WMT]、メルク[MRK]、ビザ[V]が1%以上下げています。

ダウ平均構成銘柄以外では半導体関連株の上昇が目立ち、半導体株ではアドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]が5%を超える上昇となり、エヌビディア[NVDA]とブロードコム[AVGO]も4%近く上げました。クアルコム[QCOM]とテキサス・インストゥルメンツ[TXN]も3%を上回る上昇となり、マイクロン・テクノロジー[MU]とウエスタン・デジタル[WDC]も2%以上上げています。

半導体製造装置株ではアプライド・マテリアルズ[AMAT]とKLA[KLAC]が5%を超える上昇となり、ラム・リサーチ[LRCX]も4%以上上げています。主力ハイテク株も高く、テスラ[TSLA]が7%を上回る上昇となり、フェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ[META]も4%近く上げました。ネットフリックス[NFLX]も2%高となっています。また、大手金融株も高く、シティーグループ[C]が5%以上上げ、バンク・オブ・アメリカ[BAC]とウェルズ・ファーゴ[WFC]も3%前後の上昇となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%高い3.71%となりました。ドル円は142円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて大きく上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか本日もドル円の動向をにらみながらの展開となりそうです。また、金融政策に変更はないとみられていますが、本日は昼頃に日銀の金融政策決定会合の結果が発表される予定で注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)

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