(朝)米国市場は利益確定の売りが出て下落 ダウ平均は103ドル安 日本市場は円安を受けて上昇か

09-19 作者マネックス証券

【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 41,503.10  ▼103.08 (9/18)
NASDAQ: 17,573.30  ▼54.76 (9/18)

1.概況

米国市場は利益確定の売りが出て下落となりました。22ドル高でスタートしたダウ平均は寄り付き直後にマイナスに転じるとFOMCの結果発表を控え様子見となりしばらく軟調に推移しましたが、FRBが大幅利下げを決めたことを受けてFOMCの結果発表直後には375ドル高まで上昇しました。しかし、その後伸び悩むと大幅利下げを事前にある程度織り込んでいたこともあって主力株に利益確定売りが出て上げ幅を縮め、引けにかけて売りが優勢となりました。結局ダウ平均は103ドル安の41,503ドルで取引を終え続落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も54ポイント安の17,573ポイントとなり、こちらは反落となりました。

2.経済指標等

FRB(米連邦準備制度理事会)はFOMC(米連邦公開市場委員会)で政策金利を通常の倍となる0.5%引き下げることを決めました。また、参加者が年末時点で適切だと考える政策金利の水準を点で示した「ドットチャート」では、年内残り2回の会合であわせて0.5%の追加利下げを実施する見通しを示しています。さらに8月の米住宅着工件数は年率換算で前月比9.6%増の135万6000戸となり市場予想を上回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業や情報技術、生活必需品などの9業種が下げました。一方でエネルギーとコミュニケーション・サービスの2業種が上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄では18銘柄が下げ、なかでもインテル[INTC]が3%を超える下落となったほか、ハネウェル・インターナショナル[HON]とアメリカン・エキスプレス[AXP]、プロクター・アンド・ギャンブル[PG]、ビザ[V]も1%以上下げました。一方で12銘柄が上げ、アップル[AAPL]は2%近く上昇しています。ダウ平均構成銘柄以外では、半導体株が軟調でウエスタン・デジタル[WDC]が2%を超える下落となり、エヌビディア[NVDA]も2%近く下げました。アドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]とマイクロン・テクノロジー[MU]も1%以上下落しています。USスチール[X]は米国政府が日本製鉄(5401)に対し、買収計画の再申請を許可したと伝わったことで1%以上上昇しています。

5.為替・金利等

長期金利は0.06%高い3.70%となりました。ドル円は142円台前半で推移しています。FRBが大幅利下げを決めたことで一時140円台半ばまで円高が進む場面もありましたが、FRBが年内残り2回の会合であわせて0.5%の追加利下げを実施する見通しを示したことで、積極的な利下げを続けないとの見方からその後円安に振れました。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は円安を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は本日もドル円の動向をにらみながらの展開となりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)

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