セ・リーグCSファイナルステージ第5戦 巨人が勝ち3勝3敗に

10-21 作者admin

セ・リーグのクライマックスシリーズのファイナルステージは東京ドームで行われ、第1戦から3連敗のあと19日に初勝利をあげた巨人は、優勝チームに与えられるアドバンテージの1勝を含め2勝3敗で20日夜の第5戦に臨みました。

巨人は5回、先頭の7番・中山礼都選手がこの回から登板したDeNAの2人目、山崎康晃投手からプロ初となるホームランを打ち、1点を先制しました。

7回には1アウト三塁のピンチを招きましたが、DeNAの森敬斗選手のセンターに抜けそうな打球を前進守備のショート、門脇誠選手がスライディングしながらキャッチして三塁ランナーをホームでアウトにし、ピンチを切り抜けました。

巨人は7回途中無失点と好投した先発の山崎伊織投手から合わせて4人の投手リレーで最後までホームランの1点を守りきって1対0で勝ちました。

巨人は3連敗のあと2連勝で優勝チームに与えられるアドバンテージの1勝を含めた対戦成績を3勝3敗のタイに持ち込んで21日の第6戦で勝つか引き分けると4年ぶりの日本シリーズ進出が決まります。

DeNAは打線がヒット7本を打ち、序盤から何度もチャンスを作りましたが相手の堅い守りにも阻まれて得点できず、勝てば日本シリーズ進出の状況から2連敗を喫しました。

21日の第6戦の予告先発は、巨人が第1戦で敗戦投手となった戸郷翔征投手、DeNAが第1戦で6回無失点と好投し勝ち投手となったケイ投手と発表されました。

巨人阿部監督「あした野球できることがありがたい」

巨人の阿部監督は「まずあした、野球ができるということがありがたい」と勝利の喜びをかみしめるように語りました。

阿部監督が2軍監督時代から指導してきた中山選手のプロ初ホームランについては「それが野球なのかなと思った。本当にすばらしかったし、1年目から見ているけどあんな当たり初めてだった」と成長ぶりに目を細めていました。

そして勝負の一戦となる21日にむけて「簡単には勝たせてくれないと思うのでとにかく総力戦で行きたい。本当に強いチームだと言われるにはあした勝つことしかない。勝って日本シリーズにみんなで行きたい」と力強く意気込んでいました。

DeNA三浦監督「切り替えて全員で集中して戦っていきたい」

DeNAの三浦大輔監督は1点を追う7回に巨人のショート・門脇選手の好プレーで三塁ランナーがアウトになった場面について「相手に最高のプレーをされた。その後も攻めていったがホームベースを踏ませてもらえなかった」と得点を奪えなかった試合を振り返りました。

その上で「投手陣も1失点とふんばってくれたし試合の内容自体は悪くない。あしたもう1試合残っているので、切り替えて全員で集中してDeNAらしく戦っていきたい」と力を込めました。

DeNA山崎康晃投手「自分が打たれて負けた それに尽きる」

クライマックスシリーズでファーストステージからあわせて3試合に登板し、無失点と好リリーフが続いていたDeNAの山崎康晃投手は、5回に2人目で登板して決勝ホームランを打たれ「自分が打たれて負けてしまった。それに尽きる」とことばを絞り出しました。

その上で「あしたもまた試合があるので勝つために何ができるのか考えて集中して準備したい」と話していました。

「守り勝つ野球」で守り切る

打線はヒット3本でわずかに1得点とまたもや貧打で苦しんだ巨人でしたが、今シーズン掲げてきた「守り勝つ野球」でその1点を守り切り逆王手をかけました。

今シーズンを象徴するようなプレーが出たのは1点リードの7回、1アウト三塁のピンチ。

前進守備を敷いていたショートの横に難しいバウンドの打球が飛びますが、門脇選手がひざをつきながらキャッチ。すぐさま左回転してホームに送球し、三塁ランナーをアウトにしてピンチを救いました。

東京ドームがこの日一番の大歓声に包まれたこの場面、同点にされていれば一気に流れが変わりかねないところを見事に食い止めました。

今シーズン、セ・リーグ最少のエラー数でリーグ優勝を果たした巨人。

「扇の要」として長年プレーしてきた阿部監督のもと、こだわってきたのが守備を重視する守り勝つ野球でした。

その守備面で期待された門脇選手でしたが、今シーズン、チームでワーストとなる16個のエラー。

じくじたる思いを抱え、レギュラーシーズン終了後からクライマックスシリーズまでの2週間は「いまのままではだめだ」と守備を見つめ直してきました。

これまで以上にハンドリングや捕球の姿勢、それに送球までの流れを入念に確認する姿がありました。

さらにメンタル面でもシーズン中は弱気になる場面があったといいますが、このシリーズに向けて集中力を高めもう一度「攻める守備」を強く意識してきました。

その成果が出た今回のプレーに、門脇選手は「ある程度イメージしていたなか、練習でやってきたことが試合で出た。しっかり練習してきてよかった」と胸を張りました。

阿部監督は「この勝ち方じゃないと勝てないという本当に最高のゲームだった」と守り勝つ野球を体現した選手たちをたたえていました。

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