全体と個別

12-18 作者塚本 憲弘

忘年会の季節になってきました。先週もその機会がありましたが、帰りのタクシーを中々見つけられずに苦労しながら人の賑わいを感じていました。大きな課題とされる全国的なタクシー運転手不足の面もあるでしょうが、先日の日銀短観での業況判断の良さや、月例経済報告12月は明日公表されますが、直近11月分は「景気は、このところ一部に足踏みもみられるが、緩やかに回復している」とされていますし、経済統計上の消費データには弱いものも散見されますが、同報告上個人消費は「持ち直している」という評価です。

一方で先週ビジネス上中国の変調をここ数年感じられているという製造業の方と話す機会がありましたが、そのビジネスの厳しさからマーケットの明るさや賃上げの動きには違和感を示されていましたし、週末の日経新聞にも明るい設備投資計画が示されながら、同時に中国の減速にも触れられていました。色々な立場の人と話をしていると、中国要因のみならずビジネスの良し悪し様々な話を聞くことができます。

強弱入り交じる各産業の積み重なりで全体評価がなされるのは経済指標もマーケットも同様です。全体評価のみならず各領域でも転換点を見極めるべく、指標の観察・調査に加え、(飲みに)行動して見聞きする大切さを改めて感じていました。

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