【為替】植田ショックではない円高の理由/循環的な米ドル高は終わり、米ドル/円は120円台を目指すか

12-12 作者吉田 恒

・ 先週12月7日、米ドル急落があり「植田ショック」と呼ばれたが、円高の理由はテクニカル要因であり、過去半年間のドル買いポジションがコスト割れになってきているためではないか。

・日銀の政策修正により円高になったのは2022年1回目の為替介入だけで、それ以降の影響は一時的で小幅だった。日本の金利の変化が小幅なので金利差で円高を正当化することができない。日銀の材料では円高にはならない。

・過去2年間で主要国・地域が金利を引き上げた結果、日本と外国の金利差が大幅に拡大し、過去最大のドル買い円売り、外貨買い円売りポジションで膨らんでいる可能性がある。

・年末にかけて、ドル買いポジションの手仕舞い処分。損益確定でのドル売りが広がり、去年と同様に米ドルが急落する可能性もある。

・2024年にかけて、米ドル高円安終了後は過去の実績から考えると、2割近くドルが下落する可能性がある。ドル高の終了時が150円台なら、120円台を目指すのではないか。

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