小説「安曇野」の復刊目指す長野・安曇野市 CFで目標上回る160万円の寄付集まる

06-30 作者admin

長野県安曇野市が復刊を目指している小説「安曇野」の文庫版(同市提供)

長野県安曇野市が、絶版になっている小説「安曇野」の復刊に向け、クラウドファンディング(CF)で寄付を募ったところ、早々に目標金額100万円を超え160万円に達し、関心の高さに驚いている。寄付は8月27日まで、CFサイト「ふるさとチョイスGCF」で受け付けている。

小説「安曇野」は、安曇野出身の編集者であり小説家、臼井吉見(1905-87年)の長編大河小説。明治から昭和にかけての激動の時代を描く5部作で、昭和40年6月から49年5月にかけ筑摩書房から刊行された。

東京・新宿で「中村屋」を創業した安曇野出身の相馬愛蔵と妻の良(黒光)ら5人を主な登場人物とし、実在する2千人以上が登場するのも特徴だ。当時、自治体名としてはなかった「安曇野」の名を全国に広めるきっかけになった。

現在は絶版になっており、市は小説完結50周年の節目を迎えたいまこそ、多くの人に「安曇野」を知ってもらおうと、筑摩書房に復刊を委託するため740万円余りを予算化。さらに支援を集めるため、1万円以上の寄付者(個人)に復刊本の巻末に名前を記載できる特典をつけ、CFで寄付を募ることにした。

復刊は令和7年2月、800セットを予定。販売はセット売り(税込み7040円予定)のみ。

市政策経営課の担当者は「予想以上の寄付が集まり驚いている。特に地元の方に関心を持っていただいている」と話している。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。
©著作権2009-2023デイリー東京      お問い合わせください   SiteMap