時代の転換期に改めて思うこと

11-02 作者清明 祐子

改めて思いますが、今、私たちは、すごい時代を生きています。毎年そう感じているようにも思いますが、今年は特に時代の転換期だと考えます。2050年にこの2023年の金融市場や世界情勢を振り返ったとき、どう映り、どう思うのでしょうか。2050年の日本はしっかり成長できているのでしょうか。デフレ30年からの転換が成功し、2050年もインフレ時代は続いているでしょうか。2023年に生まれて27歳になった人たちが未来に希望をもってイキイキ働いているでしょうか。戦争がない平和な世の中になっているのでしょうか。「今」の私たちの判断が10年後20年後を創るわけで、日本も世界も、非常に重要な局面にあると思います。

先日の日銀政策決定会合後、日本の金利は上昇したものの、昨年に続き1990年以来の円安水準になりました(足元は、FOMCを受け、ドル円はやや下落しましたが)。1990年といえばバブル崩壊の1年前。今、私たちが「ドル円150円台」に感じる「日本の価値が落ちているなぁ」という感覚は全くなかったでしょうね。むしろ国全体に高揚感があったのだと思います。その頃、30数年後の今の日本を想像した人はいたのでしょうか。ちなみに、1990年というと、私は中学1年生でした。バブルを感じることはなく、ただ、毎日バスケットボールに汗を流していました。バブルを経験していない世代です。社会人になってからずっとデフレの世代です。残りの社会人人生は、成長とインフレを経験したいし、それに貢献していきたいものです。

2050年は遠い未来かもしれませんが、未来を想像した上で、バックキャストして今やるべきことを考えることは大切です。私は、今の意思決定の結果が10年後に表れるという想いで、次の経営メンバーに良い形でバトンを渡せるよう、日々情報収集し、あらゆることを考え、意思決定しています。その積み重ねが2050年のマネックスグループを創る。2050年の当社が今よりもはるかに成長を遂げられているよう、今やるべきことを考えています。世の中、思い描いたようにはならないことが多いですが、それでも、ビジョンがないと判断軸がブレます。個も、組織のリーダーも、国のリーダーも、それぞれビジョンや理想像や夢を持ち、明るい未来を想像し、それに向かって一つ一つ適切に、覚悟を持って判断することがとりわけ重要な時代なのではと思います。

そんなことを思いながら、日々自分自身をアップデートするわけですが、今は非常に動きが激しく、足元で気になることも多いです。米国金利・米国経済が目下注目ですが、11月3日は米雇用統計の発表です。11月3日、日本は「文化の日」で祝日ですが、マネックス証券では、20:30より、チーフ・FXコンサルタントの吉田恒による「米雇用統計実況中継セミナー」を開催します。お時間ありましたら、ぜひご覧ください。

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